20171226

サーロー節子さんのノーベル平和賞受賞スピーチを聴いて

核兵器廃絶国際キャンペーン「ICAN」(International Campaign to Abolish Nuclear weaponsの略)がノーベル平和賞を受賞し、活動をともにしてきたサーロー節子さんが受賞スピーチをした。サーロー節子さんは、広島県で13歳のときに原子爆弾に被爆し、どうにか生き延びた後、核兵器の廃絶運動に尽力されてきた。原子爆弾が落ちて生き延びるまでの体験についてもスピーチの中で語られている。

私はサーロー節子さんのスピーチのことを、ICAN国際運営委員の川崎哲さんのツイッターで知った。本当に素晴らしくて、心を動かされた。つらい経験、暴力を正当化する世界という悲しい現実を語りながらも、希望に満ちた力強いスピーチだった。映像でも観客は総立ちでスタンディングオベーションを送り、涙をする人もいた。ぜひご覧いただきたい。

20171219

同性婚合法化をめぐるオーストラリアの国民投票の記事を読んで

先月、同性婚の合法化を支持するかどうかの国民投票の結果についてのニュースを読んだ。オーストラリアでは投票した人のうちの61%が同性婚の合法化に賛成、38%が反対という結果になったそうだ(投票率は79.5%)。

オーストラリア国民投票、同性婚の合法化を支持 CNN 2017.11.15
https://www.cnn.co.jp/world/35110416.html

賛成が多数派を占めたので、合法化に向けて政府が動き出すということで安堵する反面、「4割近くも反対なの?」と残念にも思った。誰を好きになるかなんて人の勝手だし、お互いに幸せだったらそれで問題ないのに、「結婚していいですよ」なんて全くの他人に許可をもらう必要があるんだろうか。

20171212

企業による古着回収、本当にリサイクルされているのだろうか

リユースやリサイクルを目的にした衣類の回収をするアパレルメーカーも増えてきた。お店では商品を安くたくさん売り、たくさん買ったお客さんにはたくさん捨ててもらってまたたくさん買ってもらうという、消費を加速することに重きを置くファストファッションでは、大量の衣類がゴミになる。これに対する批判の声も大きくなってきたため、CSR活動として取り組むようになったのだと思う。

ファストファッション大手のH&Mでも衣類の回収を実施し、積極的にCSR活動としてPRしてきた。しかし、回収された衣類は本当にリサイクルされているのだろうか? 新品の衣料でさえ、H&Mは2013年からデンマークだけでも年間12トンもの衣類を焼却処分しているという。デンマークのジャーナリストたちが明らかにした。
Why is H&M burning new clothes?(Greenpeace 2017/11/7)

20171205

コンビニでのポルノ雑誌販売停止、広まることを願う

大学生のとき、イギリスから来たばかりの留学生のチューターというのをしていた。日本語を勉強するのを手伝ったり、役所での手続きや買い物などでの言語サポートをしたり、いろんな相談にのったりする仕事。最初の任務は成田空港までの出迎えだった。イギリスでも日本語を勉強してきた彼らは、電車に乗ると日本語で書かれた文字を次々に発音しはじめた。

そのうちの1人が中吊り広告を読んでいて顔をしかめた。下世話な週刊誌の見出しが躍る中吊り広告は、汚らわしい言葉がたくさん並んでいた。わいせつな文言もあり、公共の場にこのような言葉があるなんてとんでもない、と思ったようだった。

20171128

誤情報がツイッターでどのように広まるか

誤った情報があっという間に広がって収集がつかない、という話をよく聞く。先日、ツイッターで初めてその現象を目の当たりにした。

流れをまとめるとこんな感じだろうか。

20171121

「男尊女子」―女性にも見られる「男が上で女が下」という意識

本屋さんにふらっと寄ったら、こんな本が視界に飛び込んできた。

男尊女子
男尊女子』。「男尊女卑」の考えは女性の側にも染み付いているのではないかと、酒井順子さんが考察したエッセイだった。

20170511

豊かさは知恵と考え方から

ウルグアイのムヒカ元大統領のことを「世界一貧しい大統領」と紹介されているのをよく見かける。ムヒカさんはいつ見てもすごくいい笑顔で、素晴らしいスピーチをされ、哲学の感じられる深い言葉を語られるので、「貧しい」という形容は目にするたびに違和感を覚えていた。

たとえば以下のような本が出ていて、「ムヒカ」さんで検索して出てくるほとんどの本には「世界一貧しい」といった形容が入っている。
世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ


世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉

お金はそんなにたくさん持っていないかもしれないけれど、見た目も貧相には見えず、心はとても豊かに見える。こんなふうに紹介されるのが「ムヒカさんは嫌じゃないんだろうか?」と思って、書店で見かけた「世界一貧しい大統領」の本をパラパラとめくってみたら、「私は貧しいのではなく、今あるものに満足しているだけ」というようなことを語られていた。

20170427

「オヤジ」とは何か

身近な人にも「オヤジフォビア」(oyaji-phobia: -phobiaは「~恐怖症、~嫌い」の意味)と言われるほど、オヤジが苦手だ。そもそも「オヤジ」とは何なのだろう。

ちなみに、世間的なカテゴリーとして「オヤジ」に分類される中高年男性が嫌いなのではなくて、オヤジの要素が嫌いで、女性でも若者でもオヤジっぽい面を出されると不快を感じる。

20170420

『翻訳できない世界のことば』と『誰も知らない世界のことわざ』感想など

翻訳できない世界のことば(エラ・フランシス・サンダース著/前田まゆみ訳・創元社)』と、
翻訳できない世界のことば

その続編のような作品『誰も知らない世界のことわざ(エラ・フランシス・サンダース著/前田まゆみ訳・創元社)』(The Illustrated Book of Sayings―Curious Expressions from Around the World[直訳すると「ことわざ絵本―世界中の興味深い表現」みたいな感じ])
誰も知らない世界のことわざ

を読んだ。言葉を入口に世界に関心を持つきっかけとなるような絵本だと思った。

20170406

「話せばわかる」は幻想ではないけれど

人が何かを理解する速度というのは、人によって大幅に開きがある。一回言えばわかる人もいれば、5回目でわかる人もいるし、何回言ってもわからない人もいる。

20170320

自立した女性の夫を雑誌が「ご主人」と書くことに感じる違和感

書店で見かけるとつい手が伸びる好きな雑誌の1つの最新号に、知人が出ていたので読んでみたのだけど、彼女の夫のことが「ご主人」と書かれていて、その雑誌らしくない感じがした。

その雑誌は、環境に配慮した暮らし方に特化したライフスタイルマガジンで、フェアトレード製品の紹介なども多い。フェアトレードは、女性の地位向上とも密接な関係がある。環境や社会の面で比較的進んだ内容を扱っている雑誌なので、「ご主人」といった賞味期限が切れつつあるような(私のなかではとっくに切れている)言葉を多用するのが、とてもこの雑誌らしくなくて、残念だと思った。

20170316

自信がなくなってきたら

いっときは毎日なにかしら書きたくなって、ブログを毎日更新していたが、最近は一週間に一本でもなかなか書くことが浮かばない。

一年ほど前から相方がブログを真剣に書くようになり、ネタがかぶらないように気をつけているというのもある。共通の知り合いも多いので、両方とも同じようなことを書いていたら飽きるだろうし…と思ったりもして。でも、相方のブログを読むと、私が言いたいことを私よりも上手に書いていて、読んだだけですっきりしてしまうようになったから、というのも大きい。

他者の作品や活動を見たり、聞いたりばかりしていると、だんだん、自分の表現に自信がなくなっていくことがある。もうこんなに上手にやってくれている人がいた、もうこれはお任せしよう、と思うことが、あれもこれもと増えていき、自分にやれることは何も残されていないんじゃないか、という氣さえしてくる。

20170309

良い人間こそお金をたくさん持ってほしい

良い人間は欲が少ない、あるいは、欲を抑えるので、お金なんて私はいい、と考えがちで、お金持ちが少ない。だけど、お金がいらなくなるくらいに社会全体が良い方向に変わっていくまでは、良い人間こそ、お金をたくさん得ることを考えたほうがいいと思う。

20170302

セルフビルドのテレビを見て思ったこといろいろ

セルフビルドでおとぎ話のようなかわいい7つの小屋を建てて、それらを住まいとしている夫婦がテレビで取り上げられていたそうで、録画を見せてもらった。

男性のほうはもともとDIYが好きで、世界中の家の建て方を取り上げた写真集を見て、「家造りってこんなに自由でいいんだ!」と感激したのがきっかけで、セルフビルドに挑戦するようになったという。女性のほうは、ひょうたんで照明をつくるアーティストで、セルフビルド最新作は女性のアトリエ小屋だった。

20170223

いい人といい仕事をする

私はフリーで翻訳などの仕事をして食べている。フリーで働くなら、どんな仕事をするか、だれと一緒に仕事をするかをよく考えて決めることは本当に大事だと思う。それができるのがフリーのいいところでもある。どこか決まったところに勤務するという働き方だと、自分でそれを決めるのは難しいから。

なんかの拍子で、昔のメールが出てきた。読んでみると、移住直前のメールだった。あーそういえばそうだった、とがっかりしたのを思い出した。

20170216

映画「スノーデン」を観て

オリバー・ストーン監督の最新映画「スノーデン」を観た。

アメリカ政府による行き過ぎた監視を内部告発したエドワード・スノーデン氏をモデルに、実話に基づいたフィクションとして、諜報機関で働くようになるまでの経緯から内部告発に至るまでの人間ドラマが描かれている。

「行き過ぎた」というのは、私の感覚だけど、アメリカ政府は、「テロ対策」と称して、メールや電話、SNS、検索履歴など、要人のみならず一般市民の非公開の情報を全て監視し、「コレクト・イット・オール」の方針のもと、世界中の全ての人を対象に、情報を記録し、必要に応じて検索することができるシステムを構築していた。これを命がけで内部告発したのがスノーデン氏だ。

20170202

食べ物の方針

先日、まちなかにある輸入食品店で買い物をしていると、小さな子どもが「おばあちゃん、ここには自然の食べ物がわりとあるんだよ」と年配の女性の手を引いて入ってきた。

きっと親が食べ物に気をつけていて、一緒に買い物をしたりしているんだろうな、おばあちゃんにも大事なことを伝えたいと思って、手を引いてやってきたのかもしれないな、などと想像した。

私も食べ物に気をつけるようになって5年くらいになる。外食やお付き合いのときなどはあんまりルールを厳格に守ろうとすると楽しくないから、常に氣にしているわけではないが、基本的にはこんな感じに方針がまとまってきた。

20170126

フェイスブックをやめてみて

フェイスブックをついに退会してひと月が過ぎようとしている。さみしくなるかもという不安もあったが、思いの外、氣持ちが軽くなった。やめてみると、思っていた以上に氣持ちが疲れていたようで、しばらくは、どーっといろんなものが出ている感じがした。

フェイスブックを使い始めた頃は、東日本大震災と原発事故の後の頃で、重要な活動をしている人や団体のことをたくさん知ることができた。フォローしている人や団体から、現場の一次情報や、マスコミでは報じられない重要な真実など、衝撃的なことをたくさん知ることができて、自分で情報を取りに行って、発信することの重要性に気が付かせてもらった。

20170119

ゆるゆると再始動

ブログのリニューアル作業がだいたいできてきました。もう2017年になったというのに、再始動が遅れていて申し訳ありません。

これまでの記事を読み返しながら、引っ込めるべきところや表向き情報用のブログに移すべきものなどを精査していたのですが、ちょっと自分でも笑ってしまうくらい独白的なものもあったりして、消してしまおうかという衝動にも駆られましたが、過去の自分から出てきたものは出てきたものとして大切にしようと思います。

うーん、これからはこっちのページには何を書いていこうかなぁ‥。独白的な感じがいいと言ってくれる人もいて、自分でも他者との交流のなかではなかなか出せない考えや感情をこのページで整理して書いて出すことでバランスが取れているのかも、と感じることも多いので、今のところは、これからもこれまでみたいな感じで行こうかな、と思っています。自然とともにある暮らしの具体的なことなどは、相方とネタがかぶるので、あんまり書かないことにしています。自然とともにある暮らしについてこれまで学んできた知識などは、少しずつ書いていけたらいいかなぁとも思っています。

2016年いっぱいでフェイスブックを辞めたのですが、思っていた以上に疲れていたみたいで、書きたいことがうまくまとまらず…。しばらくは書けそうなときに書くという不定期な感じになってしまうかと思いますが、気が向いたときにでも覗いてみていただけたら幸いです。