20140129

弱者のためにとことんやる

「東京なのに宇都宮、弁護士だけどけんじ」と、人の良さそうな陽気な年配女性にパンフレットを差し出され、宇都宮けんじさんのことを知ったのは、前回の都知事選の前だった。女性は「ありがたい顔してるでしょー」とパンフレットの写真を指差した。確かにアンパンマンのようなありがたい顔をしている。女性はファンの俳優の写真でも眺めるかのように、いかにもうれしそうだった。市民にこんなに慕われている政治家なんて初めて見た、と思った。

家に帰ってインターネットで宇都宮けんじさんのことを調べた。ヤミ金と戦い、宮部みゆきさんの「火車」のモデルになった、など、知れば知るほどすごい人だ!と思うようになり、本当に都知事になってくれたらと切望した。どんなにいい東京になるだろうと思った。前回の選挙では約97万票を獲得し、次点だった。

今回の選挙では宇都宮けんじさんのすごさをますます知ることになった。生き方、自分の命の危険も顧みずに弱い立場に立たされている人の救済のために奔走・奮闘する仕事への姿勢にとても感動した。しかもお金のためではない。ヤミ金と一社交渉して費用は2万円、相談者は生活困窮者なので月々5000円か1万円の分割払い。菩薩じゃないかと思った。

けんじさんはお金以上に大切なことを知っている。それが普通の人と一番違うところだ。脱原発も、脱被曝も、社会福祉の充実も、反貧困も、けんじさんの政策は全部、お金以上に大切なこと、すべてそれに根ざしている。心でそれを理解して、頭で具体的な政策に落としこんでいるところがすごい。心も、頭も、身体も強い。

2006年に放送されたプロフェッショナル仕事の流儀の録画で、黙々と土に向き合い、ミカンを作り、子どもたちを育て上げた両親を尊敬していると宇都宮さんが話すところを見て、はっとした。私の両親も黙々とリンゴを作って、お金はなかったけどちゃんと育て上げてくれた。高校まではお金がないせいで衝突することもしばしばで(体育で必修だったスキーの道具一式を揃えたり、修学旅行で必要なものを揃えたり、通学定期代など、なんだかんだでお金がかかるものだった)、親だから当たり前だとか、産んでくれと頼んだ覚えはない、なんて、ひどいことを言ったことを思い出し、恥ずかしく思った。

プロフェッショナルとは?という問いには、「弱者のためにとことんやる人、徹底的にやっている人だろう。もう少し広く考えれば、他人のために頑張れる、一生懸命仕事をやっている、そういうことなんだろうと思う」が答えだった。都知事になったら、庁舎に閉じこもっている知事にはならない、対話集会を開いて、都民の声を聞き、都政に反映させると語っていた。弱者のためにとことんやる、都民のために一生懸命仕事をする、そういう知事の誕生を願っている。

*宇都宮けんじさんについてネットで散見する誤報:
・細川さんが一本化を呼びかけたのに、宇都宮さんが突っぱねた→☓。毎日新聞が報じていますが、誤報です。これについては、細川さんサイドでも否定しています
・光市母子殺人事件の加害者少年の弁護団に入っていた→☓。弁護団21人には入っていません。日弁連会長として、実名報道は少年法の定めに反していると述べたことが、どうやら歪曲されているようです。


20140123

自分の心のレンズで

一昨日宇都宮けんじさんの記者会見を中継で見て、その翌日の昨日、同じ記者会見をもとに書かれた新聞記事を読んだら、伝わってくるもののギャップを強く感じた。取材された経験のある人なら感じたことがあるのかもしれない。

今は記者会見などのネット中継もあるので、自身の目で見たものと報道等で伝えられているものを比較して一度体験してみると、メディアのことを違った視点から見られておもしろいと思う。新聞は淡々と端的に書くものなのだろうから、ギャップがあるのは当然で、だれかのレンズやフィルターを通っていない生の情報を自分の目で見て、耳で聞いて、頭だけじゃなくて心で考えることの必要を改めて認識した。

新聞では報じられていないが自分たちの生活に特に大きく関わるような情報は、個人として発信して伝えていくというようなこともしていきたい。私のブログを読んでくれている人はたぶんそんなに多くないので、いろんな人がそれぞれの視点で発信してくれて、意見交換が活発になると良いなぁと思う。

20140121

選挙でやっていいこと・だめなこと

2/9東京都知事選挙。宇都宮けんじさんを応援しまくりたい。ほかの地方選挙でも応援しまくりたい人がいる。その上で、何をしてよくて何はしちゃだめで、何はグレーゾーンなのか。けんじさんの後援会のメルマガより転載します↓
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6.23日の告示日以降、できること、できないこと
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23日の告示日以降は、選挙活動の期間となります。
22日までは、「希望のまち東京をつくる会」のチラシを配布するのは自由です!どんどん普及してください!
告示日以降の選挙活動について、簡単に解説します。詳しくはこちらをご覧ください
http://utsunomiyakenji.com/support/

●友人知人に無制限に投票依頼ができるのは、電話とweb(メールを除くインターネット)です。
インターネットはブログ、ホームページ、facebookやtwitter、mixiと言ったSNSなど、どれでも自由に投票の呼びかけができま す。(記事を見た人が反論できるように、ご自身の連絡先を掲示必須)
電話は自宅でかけても事務所に来てかけてもOK。

●自分たちで街頭演説をするときは ・拡声器の使用は×。肉声は○。ただし候補者名をひたすら連呼するのは×
・のぼり、横断幕などの使用は×

●チラシ、メールでの拡散は×。  選対からメールを送るのはOK。だから選対メルマガに登録してください。(転送は×) チラシは指定のもだけ(自分でつくったのは×)

要注意!やってはいけないこと
●買収・飲食物の提供  友達同士でプレゼントをあげたり、お昼ご飯をごちそうするといったレベルでも×
買収は選挙違反で最も悪質なものとされていて、当選が無効になることも。選挙にかかわる人は選挙期間中は控えてください。
●個別訪問  投票依頼だけでなく、個人演説会の案内などをして周るのも×
●有料広告
●署名運動  投票や落選を目的とした署名・署名集めは×
●気勢を張る行為  当選や落選を目的としたデモは×。車や自転車で隊列を組むのも×

ちょっと古いですか、プロジェクト99%の公職選挙法勉強会のメモも参考になったので、URLをつけておきます。
公職選挙法勉強会資料(2012年8月26日)

20140117

売ったらあかん

【旧暦12月17日 月齢 16.7 小寒 雉始雊(きじはじめてなく)】

よく行くカレーやさんのトイレに「売ったらあかん」という題の詩が貼られている。全文を覚えたくて見るたび読む。

まだ断片的にしか覚えていないが、

子どもらを 売ったらあかん

大自然を 売ったらあかん

まごころを 売ったらあかん

そして締めは、

自分を 売ったらあかん
自分を 売ったらあかん

と二回繰り返される。

初めて見たとき、この最後の二行にがーんと心を打たれた。収入を得るために自分を売っていないか?と自問するようになった。まごころを売ったらあかんぞと自分に言い聞かせるようになった。まわりの人で自分を売ってもてる人がいると胸が痛むようになった。

収入が減って「売ったらあかん」を忘れそうになっていたとき、お金を得るためにはある程度は目を瞑る必要がある、経験やスキル向上などメリットもあるのだから、というような内容の、思いやりからのオトナなアドバイスに、行動がぶれそうになった。ちょうどその頃、たまたまカレーやさんのトイレに入り、再び「自分を売ったらあかん」の文字が飛び込んできてはっとした。

売ったらあかん。全文を覚えたら清書して、部屋のどこかに貼っておきたい。

20140115

ゼロサム

【旧暦12月15日 月齢 14.7 小寒 雉始雊(きじはじめてなく)】

頂上を目指したけれど、途中までしか登れなかった。
100人仲間を探したけれど、一人しか見つからなかった。
優勝したかったけれど、入賞どまりだった。

がっかりすること? それは失敗?

一合目まででも登れたなら進歩。
きれいな景色、凛とした草木、優しい花も見ていたはず。

一人から二人になれたなら進歩。一人のときより心強い。

優勝できなくったって、記録が少しでも伸びたなら進歩だし、
そうじゃないとしても、自分よりすごい人たちと競えたことは自分を強くする。

0か100かじゃつまらない。起こっているポジティブな変化が、0.00001でもあるなら、それを喜んで、大切にして、大きく育てていけばいい。結果が100じゃないからって、そこでやめたら、それで終わりだ。楽しみながら、だんだんと目指すところへ近づけばいい。そのほうが前に進める。

20140114

ビジョンの総和

【旧暦12月14日 月齢 13.7 小寒 水泉動(しみずあたたかをふくむ)】

未来は今を生きる人々の思い描いたビジョンの総和が可視化したもの。
そんな気がする。

いい未来を思い描く人が多くなればなるほど、未来の世の中はきっとよくなる。

だから、いい未来を具体的にはっきりと思い描きたい。自然の環の中の存在であることを認識して自然と調和し、だれもが笑って暮らせる世の中を、具体的にはっきりと思い描けばその通りになると思う。

未来のことを心配して、悲観ばかりしている人が多ければ、悲しい世の中になる。今の世の中は、あきらめている人が多すぎるから、こんなにおかしなことが起こりまくっているんじゃないか。無関心な人は、巧みに引き込んでくる悪に加担させられているかもしれない。

最近、言った通り、あるいは思った通りになることが多くて驚いている。それで、そんなふうに思うようになった。いや、アナスタシアを読んだり、霊氣や新月のデクラレーションのことを知ったりしたおかげで、最近になって意識するようになっただけで、もしかしたら前からそうだったのかもしれない。

今はまだ悲観している人や無関心な人が多いから、意識的にポジティブな未来を具体的に思い描く時間を持って、いい未来を思い描く人間の一人になることは、大切かもしれない。ポジティブに、いい未来を思い描くのは楽しいことだけど、悲しい現状を生きている人が前向きになるのは難しい。平凡に生きている自分には、それができる。だったら、できる人が意識してやったらいい。

市民の力は無限大

【旧暦12月14日 月齢 13.7 小寒 水泉動(しみずあたたかをふくむ)】

市民の力はやっぱりすごい。

島根県で脱原発と再生可能エネルギーの普及を推進する条例「エネルギー自立地域推進基本条例」の制定を求める署名が9万3000人近く集まり、知事に直接請求するそうだ。条例制定の直接請求に必要な署名数は有権者の1/50以上(島根では1万1600人ほど)をはるかに上回っている。すごいなぁ、島根県の人たちは。

※記事はこちらをご覧ください↓
脱原発条例 生かしたい島根の民意(信濃毎日新聞1月8日付)
島根「みどりのエネ条例」制定を 請求署名9万人超提出 原発依存脱却めざす 県民連絡会(しんぶん赤旗1月8日付)

革命は常に辺境から起こるという言葉を聞いたことがある。人間関係が希薄で、金のつながりで動いているような都会よりも、自然との人との循環の中にある自分ということを認識しやすい田舎のほうが、真実に近い人が多く、つながる力も大きいのではないか。

そしてもう一つ。市民の力はやっぱりすごいと思ったこと。原発回帰のエネルギー基本計画に対するパブリックコメントが1万9000筆を超え、閣議決定を先送りすることになったという。

エネルギー計画:閣議決定を先送りへ 都知事選も影響(毎日新聞1月11日付)

都知事選の争点となることを回避する目的もある、という意見もある。それはそうかもしれないが、パブリックコメントの力も絶対に大きかったと思う。

私も書いた。そして一言でも書いてもらえたらとSNSでシェアした。私みたいなただの人が騒いで何になる?と思われる恐怖も感じたが、ノミくらいの力しかなくても何もしないゼロよりはマシだと思った。ノミくらいの力かもしれないけど、その力が巨大な力を動かす力に加わった。千里の道も一歩から。ローマは一日にしてならず。続けているうちに仲間は増えていく。小学校の教科書に出てきたスイミーだって、小さな魚がいっぱい集まって大きなまぐろを追い払ったじゃないか。たとえ小さくても続ける。一人一人の小さな行動が世界を良く変える、そう信じている。

エネルギー基本計画の問題点について