20181002

石けんシャンプーとの出会い―moonsoap(ムーンソープ)が大好き

一般的なシャンプーによく使われている鉱物(石油)由来の合成界面活性剤は、肌にも健康にも環境にも良くないということを知り、石鹸シャンプーを使うようになってたぶん7年ほどになる。今は一般的なシャンプーでも植物性を謳うものも増えたが、ラベル表示を確認すると、やはりよくわからない化学物質が入っているし、植物性といってもその原料の栽培で熱帯雨林を破壊している場合もあるので、なるべく信頼できるメーカーのものを使い続けている。

最初、石けんはさすがにギシギシ絡むだろうと思い、植物性由来成分100%のイタリア産のオーガニックシャンプー(液体)を使っていたのだが、日本の代理店をしていたブランドが、製造元のイタリアのブランドと揉めて、イタリアのブランドから輸入できなくなった。名前を変えて、そっくりの見た目でリニューアルしたのだが、化学成分が入ってしまった。店員さんに尋ねると、「自然にも存在する成分ですが、化学合成したほうが安価なので」という回答だった。イタリアの製造元とのゴタゴタも腑に落ちないし、オーガニックを謳いながら結構値段も高いのに、なんで化学合成した成分を入れるのか、なんだか誠意が感じられず、買い続けるのは止めることにした。

次のシャンプーを探していたときに出会ったのがmoonsoapさんだった。環境に配慮した製品の展示会に仕事関係で行ったときに、ムーンソープさんが出店していて、いい香りとナチュラルでアートなパッケージに惹かれて立ち寄った。「石鹸シャンプーは興味があるんですが、ギシギシしないか心配で」と正直に言ったら、「使ってみて!」と気前よくハーフサイズの石けんをくださった。たしか、ワールドソープというシリーズ「パレンケ」だったと思う。

moonsoap パレンケ(on Amazon)


早速使ってみると、とてもクリーミーに泡立って、想像していたよりギシギシしなかった。別売りのクエン酸リンスを使えば、全く絡む感じがなくなり、さらさらになった。どうしてこれがぴったりだとわかったのだろうと不思議に思うくらい、パレンケは、私の髪質にぴったりすぎた。広がらないし、しっとり、さらさらにまとまる。スタイリング剤をなんにも付けなくていいんだ!とびっくりした。石けん1つで、髪からつま先まで全部洗えるので、バスルームもすっきり。旅行も楽になった。

クエン酸リンス on Amazon
こちらはしっとりめのフラワー
さっぱりめにはシトラス

「石けん=ギシギシ絡む」というイメージをすっかり覆された。ワールドソープシリーズのギフトセット(ハーフサイズが全種類入っている)を買って全部試して、どれもよかったけど、やっぱり私の髪質に合っているのはパレンケだった。moonsoapさんのページにある、さっぱり~しっとりの指標通りの使用感だった。

その後、ヨギソープヘンプソープも試した。どれもいい香りで、どれもよかった。でもとくに驚いたのは、ヨギソープのカパ。髪が伸びるのが早くなる。プールの塩素のダメージで、髪が薄くなってきたと心配していた相方も、髪が復活してきて驚いた。その後、『家庭でできる自然療法』という本で禿頭病には生姜の絞り汁とごま油を混ぜた「しょうが油」をすりこむと治るというのを読んだ。カパには生姜もごま油も入っている。それで髪が早く伸びたのか!と合点がいった。

コアーなお客さんが多いナチュラル系のお店やサロンのいくつかで、ヘンプソープが一番人気だ聞いた。ヘンプソープは、泡がとくにきめ細やかでクリーミーで、肌がふっくらする感じがした。ヘンプは生命力が強いため、どんなところでも育ち、成長が早く、頑丈で農薬や化学肥料を必要としないため、地球環境に負荷をかけないうえに二酸化炭素を吸収する効果もある。必須脂肪酸が豊富に含まれるなど栄養が豊富で、また、浄化作用が強く、神社で鳴らす鈴の縄もヘンプの繊維で作られていることが多い(*)。必須脂肪酸が豊富に含まれ、肌の修復力に優れるが、必須脂肪酸多いということは酸化しやすいということでもあり、なるべく早く使い切るようにおすすめされている。

*ヘンプについてはこちらの本が詳しい。

ヘンプ読本(赤星栄志・著/築地書館・刊)
その後、湯シャン(42℃くらいの高温のお湯で洗う。高温で洗うと余分な油分が溶けやすくなり、ちゃんと洗えるらしい)や、塩シャンプー(塩を溶かしたお湯で余分な油分を溶け出させて洗う)のことも聞いて、試してみたが、髪が長かったこともあり、あまりちゃんと洗えている感じがしなかった。ショートボブより短い人で、湯シャン歴10年という人にも会ったことがある。

どうもちゃんと洗えている感じがしないので、やはり、石けんに戻ってきた。地方へ移住してからmoonsoapさんの石けんが近くで買えなくなってしまったので、ほかの石けんも使ってみたけれど、やっぱり今のところ、moonsoapさんの石けんが一番泡立ちも使い心地もよい。

石けんシャンプーに慣れていない人にはメルティーソープが使いやすいと思う。フレーク状の石けんを水に入れて30分放置してからかき混ぜて溶かして使うタイプの石けんで、簡単に泡立つ(溶かしたシャンプーは2カ月くらいで使い切る)。使用感はどちらかと言うとさっぱりめ。開発ストーリーもとても興味深かった。液状かクリームタイプの石けんを作ってみようと思いついてから、5年研究を重ねられた様子が書かれている。使う人への思いやりと、原料を与えてくれる地球への感謝と思いやりが感じられた。

最後に、私が石けんを選ぶときに考慮している基準は以下の通り。
・野生または無農薬・無化学肥料で栽培された原料を使っていること
・フェアトレードであること
・環境を破壊したり、汚染したりしないこと
・化学物質が入っていないこと
・原料の抽出に化学物質を使わないこと
・コールドプロセス製法であること
ご参考まで。

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