20181023

トランス脂肪酸とは?

トランス脂肪酸というのを数年前から耳にするようになった。

油はオーガニックのオリーブオイルやごま油など、なるべく自然なものだけを使うようになった後になってから、「トランス脂肪酸」のことを耳にするようになり、外食もほとんどしなくなったので、摂取している可能性は低く、あまりちゃんと調べていなかったが、家族やまわりの人が食べている可能性は高く、やはり気にはなっていた。

「トランス脂肪酸って名前からしてよくないものな気がするけど、なんでよくないのだろう?」と思っていたら、たまたま目にした自然食品のカタログにわかりやすく載っていて勉強になった。

トランス脂肪酸というのは、自然界に存在するものと、人工的に作られた油脂に含まれてしまうものとがあり、問題視されているのは人工的に作られた油脂に含まれてしまうもののほうだ。人工的なトランス脂肪酸は、悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らし、動脈硬化や心臓病などの原因になることが研究で明らかになってきた。

人工的に作られた油脂とは何かというと、マーガリンやショートニング、サラダ油などが該当する。マヨネーズやケーキ、ドーナッツ、クッキー、スナック菓子、ナゲットなど、さまざまなものに含まれていると考えられている。パッケージの表示を見て、「植物油脂」とある場合も、低温圧搾のオリーブオイルやココナッツオイル、菜種油といった自然な植物油であればよいのだが、そう明確には書いていないということは、おそらく人工的に造られた植物油脂であり、トランス脂肪酸を含む可能性が高いと私は考えている。

Newsweekの記事には、「WHOの予測によれば、年間50万人以上がトランス脂肪酸の過剰摂取による心血管疾患で命を落としているという」とある。WHOでは、2023年までに人工的なトランス脂肪酸を撲滅することを目標にしているそうだ。

アメリカでは2018年6月からトランス脂肪酸を含む油脂の使用が禁止されている。その他の国々や地域でも、トランス脂肪酸の規制や禁止が導入されているが、日本ではほぼ放置状態で、何にどのくらい含まれているのかが、パッケージを見ただけではわからなくなっている。

知ったとしても安ければ安いほどいいから食べるという人もいるかもしれないが、知っていたら避けたいという人もいる。せめて表示だけでも、カロリー表示と同じように、トランス脂肪酸がどのくらい含まれているか、表示してくれたらいいのにと思う。

今のところ、現状はそうはなっていないなかで、トランス脂肪酸を食べたくない人はどうすればいいかといえば、人工的に作られた油脂を避けることだろう。「マーガリン」「ショートニング」「サラダ油」「植物油脂」などのほか、これらが原料に入っていそうな「マヨネーズ」「シーチキン」などが使われているもの、使われていそうなもの(外食や無包装の食品など表示されていないものもある)は、避けられるなら避けるに越したことはないのではないだろうか。最近ではよく探せば、普通のスーパーなどでも、こうしたものが入っていないおいしいものは意外に見つかるようになってきた。

うちでは、昔ながらの製法で作られた良質な油を使うようにしている。サラダ油よりは高いが、医療費を考えればよっぽど安い。それに何よりもおいしい。食べ物とは言いがたいような作られ方をしたものは極力避けるに越したことはないと思う。

以下にうちで使ったことのある油のなかで特におすすめのものを紹介して終わりたい。

鹿北製油 有機白ごま油


オーサワ 有機オリーブオイル(パレスチナ・カナーン産)


アサクラ オリーブオイル「オルチョ・サンニータ」
イタリアで無肥料・無農薬栽培&低温圧搾(詳細
(移住してからなかなか買えなくなりましたが、東京時代はずっとコレでした)


ココウェル 無農薬ココナッツオイル詳細
職人さんが木登りをして採ってくれたココナッツを低温圧搾して搾油
売上の一部が産地のフィリピンの農家の支援に使われる
ココアパウダーに混ぜるだけでチョコクリームもどきができる

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