20151127

大学に行く以外のオルタナティブな身の立て方を考える

【旧暦神在月十六日 小雪 朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)】

このまえ、日本の奨学金制度って国際基準で考えるとどうなのだろうか、という話を書きました。

政治を通じて、学費を無料にする、給付型の奨学金を充実させるというのも大事だと思いますが、もう一つ別な方向も考えました。

ナリワイをつくる、稼ぐ力をつける、生きていく力をつけるのに必要なのは、大学教育だけではないと思います。

状況が変わらないのなら、オルタナティブな身の立て方を考える。早々と学校教育に見切りをつけて、起業に向かった人の例もあります。パナソニック創業者の松下幸之助さんだって公教育は小学校4年で中退しています。

最近では、こんなおもしろい高校生もいます。
○沖縄の高校生起業家が熱い! ITで社会課題解決へ

私が今の状況で、高校生だったとしたら、学費が下がって給付型の奨学金が充実するのを待っていられません。まずは、生活費がかからないように食とエネルギーの自給率アップをはかります。つくる生活にすれば、たくさんの収入は必要ありません。

収入源をつくるためには、たとえばこんなことをすると思います。

・自然農に理解のある販売店でバイトをしながら、自然農をやって安全でおいしい食べ物を販売する
・お気に入りのお店で働かせてもらえないか聞いてみる
・自家製天然酵母パンを石窯で焼いてマルシェで販売。あるいはネットで直販。収益を貯めて店を持つ
・尊敬する人のところで見習いができないか模索する
・カフェで働きながら修行をしてお金を貯めて店を持つ
・アロマのお店でバイトをしながら、アロマテラピー、アーユルベーダのオイルマッサージを勉強して開業
・日本で廃れかけている大切な伝統技術を後継するために弟子入りする
・庭師に弟子入りする
・生活費のかからない田舎で、おもしろい人がいっぱいいるところに住んで、バイトをしながら、セルフビルドや電気関係の技術を身につけ、改築や改修、配電などを仕事にする
・コツコツとブログを書きためて、ブロガーになる
・染め物や糸紡ぎ、織物、縫い物、編み物など、手仕事に熟練してオリジナルのブランドを立ち上げる
・ウーフで旅をしながら、旅の経験を本にまとめて販売する

何か研究したいことがあったら、インターネットを駆使すれば、情報はそれなりに手に入ります。独自に実験や研究をして、一緒に研究したい研究者にコンタクトをとってみます。その研究が優秀であれば研究チームに入れてもらえるかもしれません。チャレンジあるのみです。電子書籍で発表して世界を震撼させるのもいいかもしれません。

「大学に行かないと就職がない!」という強迫観念を一旦外して考えてみると、生きていくためにできることはいろいろ見つかります。学びたい人が学べるように政治面で教育制度を改善していくことは絶対重要なことだけど、この変化の時代にあっては、しなやかに柔軟に楽しく生きる術を見つけることも同じく重要だと思います。そうしていたほうが、現状を嘆いているよりもおもしろい人がいっぱい出てきそう。

オルタナティブな身の立て方を考えるうえで、役に立つ書籍を以下にあげます。書店
や図書館などで見かけたら見てみてください。
「減速して自由に生きる: ダウンシフターズ」 著・高坂勝さん(ちくま文庫)
「半農半Xという生き方【決定版】」 著・塩見直紀さん(ちくま文庫)
「ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方」著・伊藤 洋志さん(東京書籍)
「月3万円ビジネス100の実例―ワイワイガヤガヤ愉しみながら仕事を創る」著・藤村靖之さん(晶文社)
「年収90万円で東京ハッピーライフ」著:大原扁理 さん(太田出版)