【旧暦師走十ニ日 月齢 10.6 大寒 鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)】
中国の山奥で仙人のような暮らしをしている人だったか、自然とともに暮らしている先住民だったか、どちらか忘れてしまったのですが、そうした人々は身体の微妙な変化に敏感で、現代人であれば気づきもしないような不調の段階で身体を治してしまうという話を聞きました。そういう人たちにとって、風邪なんていうのは大病で、現代人のほとんどが病人に見える、と聞いて、とても興味深く思いました。
家でも、なるべく外でも、自然な食べ物だけを食べ、土鍋や鉄鍋など自然な調理道具だけを使い、加熱は電磁波などよくわからないものではなく、薪や炭を燃やした火かガスの見える火を使う。そんな暮らしをしはじめて、風邪を全く引かなくなり、母には「いつ電話しても元氣そのものね」とびっくりされます。昔は虚弱体質と心配されていて、学校はしょっちゅう休んでいたからです。
風邪は引かないのですが、肌がザラザラする、胃が微妙に重たいような感じがする、頭が明瞭でない、イライラしやすい、歯が変な感じがする、など、微妙な体調の変化に敏感になったように思います。外食をすると、そういう微妙な体調に変化が出ます。移住先では野菜だけの料理が食べられるお店がまだ見つかっていません。お肉が入っていないメニューを探すだけでも一苦労です。なので、外食をする場合は、魚や卵など、動物性のものを多く摂取することになるのですが、肌にてきめんに変化が表れて、鼻の横がザラザラまたはベトベトしてきたり、肌を触った感じがツルツルでなくなったり、微妙に不調になります。玄米菜食の一汁一菜(野菜たっぷりの一汁だけのときも)に戻せば、1、2日で肌のキメも透明感も戻るので、やっぱり食べ物なんだなぁ、と実感します。
食べ物を気にしていなかった頃は、頭痛も腹痛も常にあったので、痛みに気をとられていて健常な状態の微妙な変化など感じる余地もありませんでしたし、肌はいろいろ塗らないとツルツルを保てないものだと思っていて、上からいろいろ塗るので肌の微妙な変化など、全く気づきもしなかったのですが、常に健康な状態だと、微妙な不調にすごくよく気がつくようです。微妙なうちに食べ物に気をつけるので、寝こむこともなく、薬ももう3年以上飲んでいません。
食べ物にそれだけ気をつけていたら、お金がかかるでしょう、と言われることがありますが、医者にも行かなくて済むし、薬も飲まないで済んでいるので、浮いた医療費を考えると、よくわからないけど安いものを食べているよりかなりお金を使わずに済んでいるのでは、と思います。肌の手入れも、昔は化粧水、美容液、乳液、クリーム、日焼け止め、といろいろ塗っていたのが、保湿用のシアバターだけで良くなったので、化粧品代もかなり浮いています。日焼け止めは無添加のものでもつけると痒くなるので合わないみたいで、つけなくなったのですが、昔からあったそばかすも薄くなってきたような気がするので、シアバターだけでいいみたいです。日差しの強い赤道直下の国の人たちもシアバターだけでいけてるみたいだし、と思い。
人に良と書いて食。本当の食を探すのは、少し時間をかければ意外に見つかるものです。よくわからないけど安いものを買うことで、自然を壊して自分と自分の子孫の未来の暮らしを難しくし、現在進行形で身体の調子が常に悪くて医者にお金を払うよりだったら、自然と調和した農業を営む人々にお礼のお金を払って、おいしくて健康でハッピーな暮らしをしたほうが幸せだと私は思っています。
『医者いらずの食』という本を近くの書店で発見して読みました。
遺伝子組み換えについてや、雄性不稔性(男性側の不妊症のようなもので、F1品種の育成に利用されている。一般に販売されている野菜のほとんどがF1品種)など、ちょっとディープな内容ですが、知っておいたほうが絶対に良いなぁ、と思う内容です。対談なのでわりと読みやすいように思いました。