20190108

食品のラベル表示の簡略名と一括表示に関する資料を読んで

食品の材料のラベル表示について、簡略名と一括表示に関する資料を読んだ。

私は台所にないものが入っているものは買わないというスタンスなので、簡略名のものだろうと、一括表示だろうと、ラベルに変なものが入っていたら棚に戻すが、1つ以上入っている可能性があるということは初めて知った。

簡略名の例で挙げられていたのが、加工デンプンだった。うどんやパン、お菓子、ドレッシングなどのラベルによく見かける。加工デンプンというと、なんとなくデンプンをちょっと使いやすく加工したものという印象で、そこまで危なくないんじゃないかと思っていたが、実際には天然のデンプンに化学薬品を混ぜて作った化学合成物質で12種類あり、そのなかには安全性に関する情報が不十分であるため、EUでは乳幼児向け食品への使用を禁止しているものもあるという。日本では、「加工デンプン」としか書かれていないので、EUで乳幼児向けには禁止されているものなのか、まあまあ安全そうなものなのか、買う人は判断することができない。

一括表示が許されているものには、調味料、酸味料、乳化剤、イーストフード、膨張剤、酵素、香料など、14グループがあるという。酵素なんて、「なんか健康のために入れてるのかな?」と思ってしまいそうだ。

「調味料(アミノ酸等)」という表示は、おせんべいや納豆のたれなど、本当にさまざまなもので見かけるが、これには、グルタミン酸ナトリウム、グリシン、アスパラギン酸、硫酸カリウムなど、数えきれないほどの物質があるという。このうちのどれが入っているのかも、何種類入っているのかも、買う側にはわからない。子どものとき、昼ごはんはカップラーメンが多かった。3分待ちながら原材料の表示を眺めていて、「調味料」と書かれているのが目に入り、「ずいぶんざっくりだな~」と思ったのを思い出したが、こんなにいろいろ入っていた可能性があるとは驚きだ。

一括表示は、使っている添加物を少なく見せたい企業に都合が良いルールだと、資料には指摘されていた。確かに、「グルタミン酸ナトリウム、グリシン、アスパラギン酸、硫酸カリウム」と書かれていたら、「うわー、いっぱい入ってるなあ」と思いそうだが、「調味料(アミノ酸等)」1つで済むなら、「そんなに入ってなさそう。アミノ酸ってなんか身体に良さそうだし」と思ってしまいそうだ。簡易表示も、いかにも化学物質っぽいカタカナが並んでいるより、デンプンといったイメージしやすい言葉に置き換えることで、ソフトな印象を与える効果がありそうだ。

だが、買う側が賢くなれば、一括表示も簡略名も、企業には不利なルールになる。知識があれば、「膨張剤? 何が入ってるかも、何種類入ってるかもわからない。買わんとこ」という人でも、「ベーキングパウダー(アルミニウムフリー・非遺伝子組換え)か。これならたまにはいいか」となるだろう。「消費者は何もわからないだろう」と思って、企業もわかりやすそうな言葉を使うのだろうから、一括表示(または簡略名)にすると売れない…という状況になれば、表示の仕方も変わってくるかもしれない。

小さいときから、これはヤバそうな色をしている…と思っていたとあるソフトキャンディも、昔は赤色○号とか、コールタール系の着色料を使っていたが、買う側が賢くなってきたおかげか、つい最近、ラベルを見たら、「赤キャベツ色素」になっていた。売る側と、買う側の連携で、これからますます、より安全で、健康と環境にいいものへとシフトしていってくれることを願う。

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