自然栽培のおいしい玄米と在来種の野菜を食べて、毎朝自家製天然酵母パンを焼いて、自然栽培のコーヒーを挽いてハンドドリップしたコーヒーに、山を駆けまわっている幸せな牛の牛乳を少し入れる、なんて話をすると、健康オタクだね、神経質ね、などと言われることがあります。健康が大事じゃないのかな、と思ってしまいますが、そう言う人ほど、サプリメントを飲んでいたり、お医者さんにしょっちゅうかかっていたり、やっぱり健康を大切にしているんじゃないの、と思ったりします。
おいしくて、健康になって、生産者さんにも公正な価格を渡すことができて、環境にも負荷が少なくて、生物多様性にも負荷が少なくて、と、いいことずくめです。生産者さんから直接送ってもらえば安く買えて、それでも小売店を通すよりも手取りを多く残すことができます。それで健康になれるなら、お金もかからないし、楽しいし、つながりが感じられて幸せだし、いいことじゃないですか? いいものを追求した結果なので、まぁ、オタクと言えば、オタクですけれど。
自分で料理をするとか、ちょっとした手間はそれはありますが、おいしい野菜なら、茹でるだけ、焼くだけ、蒸し煮するだけ、味付けは塩だけでいい、みたいなシンプルな調理で、とびきりおいしいものが食べられます。出汁も滅多にとりません。野菜の出汁でおいしいからです。料理も楽しいことです。
昔、サプリメントはいろいろ試しました。料理が面倒だから、サプリメントなら手軽、考えなくてイイし、なんて思ったものですが、何から作られているのか、どうやって作られているのか、どんな人のところにお金がいくのかもわからないサプリメント。それらがわからないのと同じくらい効き目もさっぱりわかりませんでした。ビタミン剤からミネラルからナンチャラエキスなんて、いいと言われたものをいろいろ買っていたら塵も積もれば山となるで、結構出費がかさみましたが、健康になった実感は全然ありませんでした。そのお金を稼ぐこと、病気になったときのロスを考えたら、料理をするほうがずっと合理的です。
添加物や放射能や農薬などを怖がるのはカッコ悪いと思っているように見える男性もたまにいますが、命を守ることは男性の大切な役割なんじゃないの、って言いたくなります。特にそういう人は仕事がデキることが大事なことだと思っているようなんですが、身体が健康じゃなかったら、いい仕事もできないし、機嫌が悪くなって人間関係もうまくいかないし、毎日が楽しくない。ガンにでもなったら、仕事を長く休まなければなりません。いい仕事をするにも、健康が一番大事だと思います。健康だと髪も健康、肌ツヤも良くて、背筋もしゃんとして、見た目もかっこ良くなりますし。
こう思えるのは、もともと身体が弱かったからだと思います。普段健康な人ほど健康をないがしろにしがちです。病気をして初めて健康のありがたさがわかるともよく言われることです。でも病気になってからでは遅いと思います。私は身体が弱かったから、健康の大切さを知ることができて、身体に感謝しないといけないと今では思います。
子どもの頃は本当に身体が弱くて、学校を2週間休んだりなんてしょっちゅうでしたし、インフルエンザで入院したこともありましたし、生まれつきの虚弱体質だとも言われていました。そういう弱い身体なんだと思って生きてきましたが、化学物質を徐々に減らしていって、完全に自然栽培または有機栽培(未熟な動物性堆肥をなるべく施していないもの)の食べ物だけになってから、丈夫になる一方です。身体って食べ物でできていたんだ、と実感しています。
風邪も滅多にひかなくなりましたし、もしひいてもすぐに治ります。インフルエンザが流行してもちっともかかりません。もちろん、ワクチンは打っていません、あんなのは効きません。胃の痛みもなくなりました。今年は11月に入ってもあまり寒さを感じなくて「温暖化か?」なんて相方と話していたら、玄米食のおかげで冷え性が治ったのでした。医者にもクスリにも1年以上お世話になっていません。虚弱体質だった自分が、普通の人よりも健康になれるとは思ってもいませんでした。
生命力のある食べ物を取り入れることはカッコイイことだと思います。自分以外の生き物のことを思いやった選択でもあります。世の中を良くしていく選択でもあります。健康になって、まわりもハッピーで、お金もかからなくて、楽ちんで。こんなシンプルでいいんだよね、ほんとは。
こちらのスピーチが、食料システムの問題点を短くおもしろくまとめているのでご紹介します。話しているのは11歳の男の子。すごいです。
*バーク・ベア「僕たちの食料システムなにかおかしいよ」