20220714

[絵本紹介]『つきよのおんがくかい―The Moon Light Jam Session』(山下洋輔・著/柚木沙弥郎・絵/秦好史郎・構成/福音館書店・刊)

絵本『つきよのおんがくかい―The Moon Light Jam Session』(山下洋輔・著/柚木沙弥郎・絵/秦好史郎・構成/福音館書店・刊)を読みました。

『つきよのおんがくかい―The Moon Light Jam Session』
(山下洋輔・著/柚木沙弥郎・絵/秦好史郎・構成/福音館書店・刊)


ジャズピアニストの山下さんが物語を書いて、大好きな芸術家の柚木さんが絵を描いたこの絵本を図書館で発見したときには思わず「わあ!」と歓声を上げてしまうほどうれしかったです。わくわくしながらページをめくりました。

山下洋輔さんのことはピーター・バラカンさんのラジオ番組『ライフスタイルミュージアム』で初めて知りました。とてもトークが楽しくて、何回か登場されていますが、山下さんがゲストの回は毎回楽しみに聞いています。東京FMの番組で、過去の放送はポッドキャストでいつでも聞くことができます。世界を舞台にピアノを弾いて渡り歩くとなると、もちろん大変なこともあったのではと想像しますが、人生をとても楽しまれている様子が伝わってきて、人生は楽しむものであるということを思い出させてもらっています。

柚木さんは型染めが一般的には有名ですが、型染め以外にもさまざまな作品を作られています。どれも自由でのびのびしていて、見ているだけでうきうき楽しい気分になってきます。こちらの絵本も、山下さんの楽しいお人柄とマッチして、とても楽しい作品になっていました。楽器に迫力があって、触ってみたくなります。登場する動物たちは表情や動きがユーモラスで躍動感があります。最後のページの月夜に照らされた動物たちのシルエットの絵も幻想的でとても好きでした。

動物たちが月夜にジャズのジャムセッションをするというお話で、音が平仮名やカタカナで表されていて、これがまた独特です。山下さんらしい音だと思いました。どんな音なんだろうと想像するのも楽しく、子どもたちが再現してもらったらまたおもしろいだろうなあと思いました。

対象年齢は3歳からとなっています。ジャズや音楽、動物が好きな大人も楽しめる絵本でした。