20130413

Anja Lightさんトーク&ライブに行ってきました

Anja Lightさんのトーク&ライブに行ってきました。

Anjaさんは、シンガーソングライターで環境活動家。環境NGOナマケモノ倶楽部の共同代表も務めています。現在、家族で世界一周の旅に出ていて、日本には2ヶ月滞在し、各地をまわるそうです。

*ツアーの予定はこちら↓
久々の親子来日!~アンニャ、パチャ、ヤニの「世界と私を変える旅」ツアー

その夜は来日ツアーのオープニングナイト。心にまっすぐ届く歌にとても感動しました。お子さんのパチャさんとヤニさんもすてきな歌声をきかせてくれました。

歌のインスピレーションは、自然、そして人との出会いから生まれるそう。最初は環境・平和活動でメッセージを伝えるために曲を書いていましたが、だんだんと心から湧き上がる祈りが曲になるようになったそうです。

歌うことは祈ること。

歌でも、絵でも、文でも、表現をすることは祈りを届けること。そういう人に私もなりたいと思いました。

トークでは、Anjaさんのお金に依存しない暮らしかたやマレーシアでAnjaさんたちが出会ったペナン族の人々のお金に依存しない生きかたなどについて、スライドを見せてもらいながら、お話を伺いました。

Anjaさん一家はオーストラリアで、地球一個分の暮らしができる家をセルフビルド。廃材も利用しました。ピカピカのシステムキッチンなどまだまだ使えるのに捨てられているものもあったそうです。

Anjaさんの哲学、生きかたについては、著書の『しんしんと、ディープ・エコロジー―アンニャと森の物語』にも詳しく書かれているそうなので、読んでみたいと思っています。

バリバリの環境活動家からスローライフの実践者に主軸を移したというお話が特に印象に残っています。直接訴えることも効果があるものの、自分の暮らしを変えれば世界も変わる、と考えるようになったそう。環境に負荷をかけない暮らしを次々と実現しています。

環境活動家をやめたわけではなく、今でもデモに行き、直接声を届ける活動も続けているそうです。翌日も官邸前脱原発デモに家族で参加し、日本の未来にエールを送ってくださいました。

私たちの多くはすぐにはAnjaさんのような暮らしに入ることはできないけれども、明日からできることがあったら、教えてほしいという質問に、「いつもエコロジカル・マインドを頭のなかに入れておくこと」を答えの一つとして話してくださいました。

これはすごく大事だなぁと思いました。私も環境のこと、それから社会のことを考えるようになってから、

「環境を破壊することに加担していないか?」
「できるところから捨てるところまで環境を汚すことはないか?」
「安全に自然に還るか?」
「つくる人を苦しめていないか? 搾取していないか?」
「これを買うことで環境破壊や戦争をする人にお金が流れることにならないか?」

こうした問いがいつでも浮かんでくるようになりました。これらの問いに対して、満足に選ぶことのできる暮らしはいまの社会ではとてもむずかしくなっています。外でご飯を食べようと思っても、めったに入れるお店はないし、買えるものもなかなか見つからない。

それでも、「今日のところはしかたない、いつかはいい選択がしたい」と考えると、これからの選択に少しずつ、変化が出てくると思います。

これまでは目に入らなかったものが目に入るようになったり、いい選択のできるお店も見つかるようになったり。自分で工夫をして、できるように変えていくことも、とてもワクワクすることです。

そして、忘れてはいけないな、と思ったのは、自分の考えを持ちながらも、異なる考えの人に対して判断をくださないということ。

Anjaさんの考え方をまわりは理解しているといいます。もちろんみんながそれに共感しているわけではなく、異なる考えの人々はいて、「君の今の生きかたは10年先だよ」と言われることもあるそうですが、そういった人とでも仲良く調和して暮らしているとおっしゃっていました。秘訣は、他人に対して判断をくださないことなのだそうです。

ただ、判断をくださないと言っても、考え方が異なる場合に、自分の考え方を述べることは、相手を非難することになる、だから言わないほうがいい、というスタンスは違うんだな、と思いました。

Anjaさんのお話を聞いて、お互いに理解することが大切なのに、自分の考えを言わないというのは理解につながらないんだと気づきました。自分がどう思っているのか、正直に話さない限り、相手も本音では話してくれないと思います。言い方に精一杯気をつけて、それでも「押し付けられた」「非難された」と思われるのだったら、それはもう仕方がないかな、と思いました。

歌っていただいた曲のなかで、Kurikindiの歌がとても心に残っています。「ハチドリのひとしずく」という民話から生まれた曲です。私も大好きなおはなしです。Kurikindiの歌詞を心に焼き付けて、毎日を大切に暮らしたいと思います。

わたしは わたしにできること
あなたも あなたにできること
火を消すための ひとしずく
命のための ひとしずく