数千年の歴史があるというアーユルヴェーダの知識をもとに考案されたスープのレシピの本を読みました。
「いのち」をはぐくむアーユルヴェーダ式 毒出し完全スープ (著:蓮村誠・青山有紀/刊:大和書房)
アーユルヴェーダでは、風(ヴァータ)、火(ピッタ)、水(カパ)という3つの要素(ドーシャ)で、体質や体調を捉えています。こちらの本には、かんたんなチェックリストもあり、自分の体質や、今乱れているドーシャがどれかをチェックすることもできます。また、春、梅雨、夏、秋、台風、冬という季節別に、各体質で乱れやすいドーシャについてまとめた表もあって参考になりました。
各レシピには、そのレシピが体質に合っているかどうかについて、「◎」「○」「△」のマークで判定が載っています。また、体質や、乱れているもしくは乱れやすいドーシャに応じてレシピを変更できるように、「ヴァータ体質の人は、ひよこ豆を赤レンズ豆に代えるとさらによい」「ピッタ体質の人はチリを減らして、コリアンダーを増やすともっとよい」みたいな感じで、カスタマイズ方法に関するアドバイスも載っています。私はどうもヴァータ(風)が乱れやすいようなのですが、「おいしそう」と思うレシピはどれもヴァータ体質(もしくはヴァータの乱れがある人)におすすめのものばかりで、不思議なものでした。
アーユルヴェーダでは、肉と魚は消化に2週間以上かかるため、オージャス(生命力のようなもの)になりにくく、アーマ(未消化物の毒素)になりやすいとされていて、菜食がすすめられてはいますが、この本は完全に菜食ではなくて、鶏肉や卵、エビや貝などの魚介類は少し出てくるので、動物性食品がお好きな方でも取り入れやすいのではないかと思いました。
他にも、アーユルヴェーダで最も純粋な質を持ち、オージャスになりやすい油とされる「ギー」の作り方(無塩バターから作ることができます)や、3つのドーシャのバランスを整えるとされる白湯の作り方も掲載されています。ギーは試してみたところ、私の体にはちょっと合わなかったのですが、白湯はすごくよかったです。1ヵ月ちょっと続けていますが、肌の透明感とツヤがアップして、肩こりも少しずつ良くなってきたような感じがしています(白湯についてはまた後日改めて書きます)。
最強の毒出しスープが、本の表紙に写真が載っている「アスパラガスの穂先のポタージュ」。「毒出し完全スープ」として紹介されています。アスパラガスの穂先は、3つのドーシャを整え、生命力に溢れていて、どんな体質の人でもいつ食べてもOKという最強の食材なのだとか。アスパラガスは大好きで、畑にも植えているので、また来年の春、アスパラガスの季節が来たら、作ってみたいと思いました。