20140728

洗濯をしていて気づいたこと

洗濯をしていて気づいたこと。

草木染めの服は色落ちするとよく言われるものだが、化学染料の服も色落ちしている。化学染料が溶け出した水を流して、環境に害はないのだろうか。

今までは洗濯機の中だったから見えなかったが、化学染料の服を洗っていると洗濯桶の中の水が、黒っぽい服は水が黒く濁るし、ピンク色の服は茶色っぽい水になるし、緑の服は茶緑っぽくなる。最初のうちは汚れが水に出た色だと思っていたが、同じ服を洗うたびに同じ色水ができるので、服の色だと気が付いた。

この色水を流す。この水にはどんな成分が含まれているんだろうと思った。動植物に有害な重金属類や環境ホルモンを流してはいないだろうかと不安になった。

環境団体グリーンピースのデトックスキャンペーンを思い出した。2012年4月発表の報告書“Dirty Laundry: Reloaded”に衣類を洗濯した際に流出される化学物質について書かれている。生産時にももちろん、工場からの排水に残留性や生物濃縮性のある重金属や環境ホルモンなどの有害化学物質が検出されていて、長期間にわたる環境への影響が危惧されている。

ちなみに、グリーンピースのことを、シーシェパードと混同して過激で危ない団体と勘違いしている人を時々見かける。まったく異なる団体で、市民の健康と地球の未来を守るために、企業への働きかけや調査研究、悪いことをしていないかの注視など、さまざまな活動をしてくれている。

フェアトレードブランドのピープルツリーではアゾフリー染料を使っていると、ウェブサイトで読んだ。アゾ化合物は発がん性が確認されていて、日本では一般的に今でも使われているが、ヨーロッパでは使用禁止になっているところもあるという。人体に影響があるということは、環境にも悪いものなのだろう。人間も自然の一部なのだから。

個人の生活と、企業の行い、環境と社会の状態は、見えにくいが密接に関わっている。化学染料を使っている企業にもデトックスをお願いする働きかけも、ささやかながら楽しめる範囲でやっていきたい。化学染料の危険性を知ってからは、それ以降新しく購入する服については、やむを得ない場合を除いて、植物や石など自然のもので染めたものか、無漂白・無染色の衣類にすることにしている。「買わない」という意思表示も、一つの働きかけの形だと考えている。