20160810

天皇陛下の生前退位に憲法は全く無関係。生前退位には改憲が必要という詭弁にだまされないでください。

フェイスブックに掲載したものを、こちらにも加筆・修正して転載します。

こんな記事を見ました。
「生前退位」可能となるよう改憲「よいと思う」8割超 FNN世論調査(2016年8月8日 19:29)
このタイトルだと、今の日本国憲法では天皇は生前退位できないみたいに思えませんか?

「生前退位は皇室典範の問題であって、憲法は関係なくない?」と思ったら、天皇が生前退位をしたいと言って皇室典範を変えることが天皇の政治行為とみなされて(ほんとは違う)、憲法第4条「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない」に抵触するという詭弁があるらしい。

札幌の弁護士の猪野亨さんがわかりやすく解説してくださっています。
天皇の生前退位は憲法違反? という政府高官の詭弁 改めて退位の自由を求める(2016年07月16日 01:26)
天皇は意向を示してきっかけをつくっただけで、それをきっかけに国民が皇室典範を変えたほうがいいんじゃないかと考え、議論をした上で法制度を変えることは、全く天皇の政治行為にはあたらないと思います。あくまでも国民が考えて決めることなので。天皇の100%思い通りになるとは限らないですし。

きっかけや考える材料をもたらすだけでも政治行為だと言われるんだったら、天皇が象徴する平和を見て、国民がやっぱり平和がいいなぁ、と考えて、平和をつくっていく政治の在り方を実現していくことも、だめっていうことになりませんか? それじゃあ、天皇は何もできないじゃないですか!と思ってしまいます。

自民党は「改憲に国民を慣れさせる」と言っていたけど、天皇をそれに利用するのは本当にやめてもらいたい。それこそ天皇の政治利用ではないですか。

党として長年天皇制について議論を深めてきた共産党の志位和夫さんは、記者会見で、憲法は生前退位を禁じておらず、法律の問題と指摘しています。
--今回の陛下のお言葉を受けた国会対応は基本的に法律改正などで、憲法改正について議論する必要はないという考えか
 
「それはそう思っております。日本国憲法でですね、生前退位を禁じているとか、そういうことは一切ありません。私は日本国憲法に照らせば、これは1人の方が亡くなるまで、仕事を続けるというあり方は、これは見直すというのが日本国憲法の根本の精神に照らせば、そういうことになるのではないかと考えております。ですからこれは、法律の問題だというのが私たちの理解です」
産経新聞2016/8/8「共産党志位和夫委員長 記者会見全文 「憲法は生前退位を禁じていない」」
「革新」と恐れられたり、「リベラル」と言われる共産党が憲法の精神を大切にしていて、「保守」と言われる自民党が憲法を破壊しようとしているって、どっちが保守でどっちが革新なんだか。こういうカテゴリー分けとかイメージで考えていると、変化に追いつけないので、何をしているか、何を言っているかをちゃんと見極めて判断することが大事です。

FNNの質問の立て方もおかしいのですが、国民は賢くならないと、簡単にだまされてしまいます。今は何でも調べられる時代だし、調べてわかったことを無料で、しかも一瞬で、多くの人が見られる状態にできる時代。みんなで勉強しあうのが大事だと思いました。