20160624

「日本のこころを大切にする党(略:こころ)」とはどんな政党なのか?(6/25追記あり)

ツイッター「とりあえず自民以外で」より
公明、おおさか維新、日本のこころも❌
(大元は「気になる政治の情報をデザインしてみた」)
スピリチュアルに関する本のベストセラー作家で医師の矢作直樹氏が「日本のこころを大切にする党」から立候補するという情報をSNSで目にしました。著書の癒し系なイメージと改憲勢力であるこの政党とのギャップが激しすぎて、「なぜにWHY?!」と混乱し、「この政党は一体どんな政党なんだろう?」と調べてみることにしました。

…というわけで、調べてみると、この政党は「絶対ナシ!」と思いました。立憲主義、国民主権、基本的人権、自由と平和を大切に思うのなら絶対ナシ。

ちなみに、IWJの岩上さんもこうツイートされていました。

まず、この政党ができるまでの流れを確認しました(参照:Huffington post朝日新聞)。

日本維新の会

次世代の党:石原慎太郎氏を支持する保守志向の強いグループが分党して2014年8月設立

日本のこころを大切にする党:2014年の衆院選で19→2議席に減り、このとき当選した2人は自民党に復党。石原氏も引退し、結党時の知名度のある主要議員はだれもいなくなった。中山恭子氏が代表に就任して改名。現在は参院4議席。

次に、「どのレベルでの改憲か?」について調べました。
参院選2016 各党インタビュー「憲法改正で政権に協力=中山恭子こころ代表」(時事通信)
中日新聞2016/6/18「改憲の公約に温度差 自民は抑制的 お維新、こころは前面に」
端的に言って、「日本のこころを大切にする党(以下:こころ)」の改憲は、自民党とほぼ変わらないと思いました。

これについては、市民派の活動をされている方の中にも、「改憲と一言に言っても、一部なのか、全部なのか、どのレベルでの改憲なのかを考えると難しい問題だ」という意見があったので、調べました。それはそうだと思っていて、私も、三宅洋平さんが言うように、例えば、人間だけでなくて生態系の権利を盛り込むとか、憲法がupgradeされる改憲、議論を十分に深めながらさらに先進的にしていくという改憲はいいと思います。でも、今の改憲の話は、戦前に戻るかなりのdowngrade、改悪、憲だと思う。

中日新聞の記事には、憲法をめぐる各党の公約がわかりやすい表にまとまっていて、これによると、こころは「国家緊急権の規定の整備」とあります。

時事通信の党首インタビューでも、こころの中山代表は「安倍政権が緊急事態条項を追加するのであれば、その動きには賛成していこうと思う」と語っています。

「国家緊急権」とは「緊急事態条項」のこと。災害などの緊急事態には、憲法を停止して、政府の命令に従わせる、人権も停止する、というもので、ナチスドイツのヒットラーがやったことと同じじゃないか、という批判もあります。職務質問も今は任意ですが、強制になります。内閣総理大臣(つまり今だったら安倍首相)が「緊急事態」を宣言したら、憲法が停止されるので、選挙もしないかもしれない。今回の選挙で改憲勢力に3分の2取られちゃったら、選挙、もうないかもしれませんよ、っていう話も聞いています。私はこの緊急事態条項には断固反対です。人間は間違うものです。たった一人の人間に権力を集中させるなんて危険過ぎます。

kurumiさんという方が、自民党の改憲草案をもとに、この緊急事態条項について、わかりやすくインフォグラフィックを作成してくださっていましたので、ご紹介します。

「気になる政治の情報をデザインしてみた」より
クリックすると大きくなります。
災害現場からも「国家緊急権」=「緊急事態条項」はいらない、というよりか、むしろ有害という意見があります。
災害対策の現場からみた憲法改正「国家緊急権」創設の危うさ(Huffington post 2015/2/19)
上記で「忘れてはならない歴史の教訓」として書かれている関東大震災での出来事は極めて衝撃的でした。「旧憲法下の国家緊急権(緊急勅令)が適用され」、デマに基いて「多数の外国人や思想家たちが虐殺された」とあり、驚愕でした。

この「国家緊急権」=「緊急事態条項」が危険という認識は、市民の間でも広がってきています。

先ほどの表の「こころ」のところには、「改憲の発議要件の緩和」ともあります。今は、権力者を縛って暴走しないようにするための憲法を簡単に変えられないようにと厳しくなっているのですが、これを緩和したいと。自民党が言っていることと同じです。自民党は改憲草案が出ているので、どういうふうに変えるのかはっきりしていますが、こころは改憲草案までは出していないので、明確にはわかりません。しかし、国家緊急権、改憲発議要件の緩和、天皇の位置づけを検討、戦力保持というこの4つを見る限り、戦争や人権、民主主義にかかわる部分については、ほぼ自民党と同じだと思いました。

*6/25追記:IWJが第一声から以下のように報じています。
「私たちは憲法1条から最終条までをしっかり一つの形として改正したいと思っている」と公言している中山代表だが、この日は「皆さんも憲法について大いに議論してほしい」と述べるにとどめ、憲法改正の具体的な中身につては触れなかった。(2016.6.22 「沖縄は守られていた。捨て石じゃなかった」!??憲法の全面改正を唱える「日本のこころを大切にする党」が第一声で戦争美化!?
日本の政党政治は、党の意向と党員個人の意見が異なる場合に、党の意向が優先されることがほとんどなので、党で一番権限がある党首がどんな人なのかも調べました。そしたら、国会答弁についてのこんな記事が出てきました。
【国会ハイライト】蓮池透さんは北朝鮮の「工作関係者に利用されている」!? 中山恭子議員の “誹謗中傷”の全容!透さん「バカバカしい。もう国会議員やめたら?」と証言! (IWJ 2016.1.19)
矢作さん、なんでこんな人たちの仲間に入ってしまったんだろう…。「日本のこころを大切にする党」というネーミングに惹かれたのでしょうか。中身を調べてみて改めて、すごく残念に思います。正直、同じような内容の本をたくさん出されるようになり、一番最近は「世界一美しい日本のことば」なんて排他的なタイトルの本を書かれていたので、おかしな方向に来ちゃってるんじゃないかな、とは思っていました。

世界中の言葉の美しさは比べようがありません。私はこういう、多様な美しさを認める本のほうが好きです。

翻訳できない世界のことば
やや脱線しましたが…。今、改憲(壊憲)しようとしている自民党の人たちが驚愕の発言をしている動画がまわっていました。人権を停止したい、戦前のような国家主義に戻したいというのが本音なんだと思います。カルトちっくに私には見えるのですが。書き起こしをしてくれていたので、そのまま埋め込みたいと思います。



やっぱり、こんな人たちに憲法に手を付けられたら悲惨なことになってしまうと思います。自民党だけでなく、自民党の壊憲に協力的な勢力(公明・おおさか維新・日本のこころ)に74議席取られたら、日本はほんとにおしまいだと思います。どうしたら、憲法の改悪を止められるのか、その希望は、今まで選挙に行かなかった人たちにあります。
【憲法の「改悪」を止めるには】

・これまで選挙に行っていない人たちがとにかく今回は投票に行って改憲勢力(自民、公明、お維、元気、こころ、改憲無所属)以外に投票すること

つまり、都道府県の「選挙区」と全国の「比例区」で一人づつ、護憲勢力(民進、共産、社民、生活、怒り、護憲無所属)から言い分が気に入った人、あるいは勝てそうな人に投票すること※2

これしかありません。

※2 比例は政党名でもOKだが個人名を書いたほうが、特定の候補を当選名簿の上位に送り込めるので、個人まで絞り込むことをオススメします。個人名でも所属政党の政党票としてカウントされます。

三宅洋平さんのブログ:2016/6/8「憲法の「改悪」を止めるには..」より

◆重要関連書籍

「憲法改正」の真実 (集英社新書)


日本会議の研究 (扶桑社新書)

日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか


愛国と信仰の構造 全体主義はよみがえるのか (集英社新書)