20140713

ほうとう→長寿麺→陶芸のひも

先日、お米を切らしてしまい、お願いした無農薬緑肥栽培のお米が届くまで、小麦粉料理で切り抜けることになりました。

うどんは何度も失敗していて、若杉ばあちゃんの本に載っていたほうとうが簡単でおいしそうだったので、レシピを見ながら挑戦してみました。生地を40分寝かせて、細長い団子に分け、指で穴を空けて輪にして、縄跳びのようにひゅんひゅんまわすと、おもしろいくらい伸びる、と書いてあった通りにやってみたのですが、これがやってみると難しくて。途中でぷちんと切れてしまい、厚さもムラができてしまっていました。全粒粉で作ったからかなぁ。

一個もうまくいく気配がなく、一旦中断して、図書館で借りてきたウー・ウェンさんの小麦粉料理の本「ウー・ウェンのみんなで楽しい小麦粉料理」を見てみることにしました。ほうとうにそっくりな長寿麺という麺の作り方が載っていて、これならいけそうでした!

ほうとうと違っていたのは、手で団子にする代わりに、打ち粉をして麺棒で伸ばし、短冊状に切り分けること。ほうとうは団子状の生地を伸ばして打ち粉をしいたところに寝かせておくようですが、長寿麺は短冊状の生地を鍋の上で伸ばしてそのままスープに入れます。これがおもしろいくらい伸びて、中国ではおばあちゃんが麺を伸ばし、子どもたちが「長い、ながーい」とはやしたてるんだそうです。

すぐに食べるわけではなかったので、打ち粉をしたところに伸ばした麺を休ませておいたら、みんなくっついていて、やり直しに。相方も面白がって手伝ってくれて、次々に麺が鍋に放り込まれました。

うどんもどきのひも
相方はそのうち、うどんみたいに丸めた細長い麺を作り出して、

「これ、どっかでやったことあるなぁ、でも思い出せやん」

と言い出し、しばらくして、

「あぁ、これ、ぼくちゃうかったわぁ」

と笑いました。以前、陶芸家のてびねりの実演を見たときに、お弟子さんが成形に使う粘土を細長くひも状にしたものを用意していたのをあまりにリアルに覚えていて、自分がやったような気がしたようでした。

そんなこんなで、どうにか麺を作り終わり、茹でてみると、相方の作ったひもは見た目はうどんによく似ていました。

「うどんって出してもわからんわなぁ」

と冗談めかして言う相方に、

「わかるやろー、これ出てきたら讃岐の人は怒るで」

と言い返すと、相方はうどんそっくりのひもを食べてみて、ひとり爆笑。うどん通の知人だったら「怒るやろなぁ」と笑いが止まらないほどの食感だったようです。食べてみると、もそもそしてむちっとしていて、つるつるのうどんとは似ても似つかぬ食感でした。長寿麺になったほうは、わんたんみたいな柔らかさでおいしかったです。失敗もあってちょっと大変でしたが、楽しいゆうげでした。

ほうとうは戦中の料理、長寿麺は長寿を願う家庭料理、発祥は違えどそっくりな料理に、日本人も中国人もやっぱり同じ感性を持った人間なんだなぁとうれしくなりました。些細な違いでけなしたり、ばかにしたり、けんかしたり、そんなことよりも、違いと同じくらい、もしかしたらそれ以上にある共通点を見いだして仲良く調和していけたら楽しいし、それは絶対に可能だと、料理をしながら思いました。どこの国の人だって、食べるということは共通だし、料理が持つ平和を創る力に初めて気が付きました。